寝たきりコギさんへの入口で

こんにちは、管理人です。
これまで当サイトでは車いす関連の記事を中心に配信してきました。
車椅子製作所情報は引き続き情報ご提供窓口にて受け付けております。
(もちろん車いす関連の情報も並行して配信します)

ただ、今もう既にその車いすでの移動も難しく、室内では寝たきりになってしまっているコギさんも現在進行形でいらっしゃいます。Twitterをフォローして頂いている飼い主さまの中にもその状況をお伝えいただくにつけ、その向こう側にある苦労を身に染みて感じます。
DMの疑いを抱えながら今でも何とか普段の生活を続けておられるご家庭も、そう遠くない未来に寝たきり犬へと進行してしまう時期が来ることになります。

今回から暫くはその時々の対処方法や予想できる変化などを管理人の経験やTwitterでの皆様の投稿などを参考に管理人なりのご提案をさせていただきます。

寝たきり状態への兆候

そのタイミングは突然来るものではありません。
飼い主さまがコギさんを見て症状の進行により、前足が胴体を支えられなくなりへたり込んでしまうことが増えてきたな、と感じたら寝たきり犬として介護に臨む心の準備を始めてください。
車いすを運用されている飼い主さまでは散歩の際、前足の爪先に汚れが目立つようになった頃にはそれももう間近とお考え頂いて良いでしょう。

心の準備のみならず、コギさんが穏やかな毎日を送れるような環境づくりのための試行錯誤に許されたとても貴重で僅かな時間になります。


の前半部分がそのあたりになります。ご参考になさってください。

寝たきり状態前の準備

兆候を察知した、その時に方向付けしておきたい点がいくつかあります。
全てを完全にということではないですが、目安程度は決めておいた方が後で楽です。

  1. コギさんが身体を横たえる際に敷くもの
  2. 散歩のスケジュール、排泄方法
  3. 寒暖の対策法
  4. フードの変更、継続
  5. 家族や知人間で緊急時に連絡を取り合える手段の確立

我が家ではロンさんの前足が強靭だったこともあり、車椅子を4輪に改変してから結構な間があったにもかかわらず上記、特に敷物の選定を怠ったためにロンさんにとても辛い思いをさせてしまいました。
この件に関しては、別途記事でお話しします。

コギさんが身体を横たえる際に敷くもの

コギさんのそれまでの生活で大体の予想が飼い主さまが掴めているようで実は違う、ということも割とありますので敷物については重点的に検討を重ねてください。
確実に長いお付き合いをする物品になります。

また、末期では首も上がらない状態になりますので、呼吸しやすいように体勢を安定させられる枕も必要になりますが、これはまだ時間の余裕がありますので同時進行で良いでしょう。

散歩のスケジュール、排泄方法

散歩と同時に排泄を済ませている飼い主さま、家の中でも排泄できるようしつけている飼い主さま、様々ではありますが今までの形とは排泄の状況や間隔、方法は必ず異なってきます。
おむつを履かせるのが良いのか、極力外での排泄を促すのかをコギさんの反応を見ながら見定めてください。
圧迫排尿という手段があり我が家では家内がマスターしてくれました。

YouTubeにて検索したところ男の子用の動画がありましたので紹介させていただきます。
圧迫排尿(男の子編)
(もし女の子編をご存知の方の情報提供をお願いいたします!)
確実に言えるのは、末期においてはコギさんと同居する方すべてがこの事に関わることになることです。この点を念頭に置きその時に臨んでください。

寒暖の対策法

寝たきりの生活は健やかであればどんなに短くても2年弱、奇跡的に4年を超えることもあるようです。
従いまして、どうしても寒暖の対策が必要になってきます。元々が寒いイギリスで生まれた犬種ですので寒さは他の犬さん同様やや強い傾向にありますが、症状が進行するにつれ口呼吸で排熱することが徐々に難しくなるため予め体温を下げるためのアイテムをご用意ください。
市販のものを購入しても結構ですし、既にご家庭にある冷感グッズも転用が効きます。
我が家はもともとあったクール宅急便の保冷剤や人間用のアイスノンを使い、追加で「ひんやりマット」的なものを購入していました。

フードの継続、変更

この点、寝たきりになることでコギさんの嗜好が変わるというケースがあるようですが傾向的にはこれまで好んでいたものは食べてくれる場合が多いので、さほど気にする必要はないのですが食欲を保つために用いる「伝家の宝刀」的なフードは常に備えておいて間違いはないと思います。
骨ガムなど咀嚼力を要するものは嚥下時に詰まらせる事故も考えられるので、比較的柔らかいものを時には沢山ご褒美としてあげてください。

給水に関しても同様で自力での摂取が困難になった場合を想定し、何をすれば積極的に水分を取ってくれるのかを確かめてください。
我が家ではロンさんが水を飲まない時は100%果汁リンゴジュースを少量混ぜ、香り付けをするだけでも喜んでくれました。
時には沢山ご褒美としてあげてください。


この記事がフードや給水関連の対策になります。ご参考になさってください。

家族や知人間で緊急時に連絡を取り合える手段の確立

今では便利になったものでスマートフォンが活躍してくれます。
時には合意があればお互いの位置情報を把握できる状態にしておくなど、緊急時に一番近い誰かがかかりつけの獣医さんへ駆け込める体制を整えておくことをお勧めします。
単身で介護に臨まれる方は可能であれば知人や親類縁者などに見守りの依頼、ペットの見守りサービスの活用、ITに長けた方であればWebカメラの設置なども有効ではあります。
ただ、最終的には床ずれ防止のために数時間おきに体勢を変えることを余儀なくされますので、このケアの問題解決が非常に難しいところです。
長く続いたコギさんとのお付き合い、できることならあらゆる手段を使って床ずれ防止をなさってください。

最後になりますが、最も大切なこと、それは

当のコギさんが快適かどうか

です。

僅か1コギさんを看取った経験者からの目線ですが、この介護は初めて行うにあたり想像以上に負担を感じました。人間も心身のある動物ですから、疲労も蓄積します。精神的な爆発が起きる時もあります。

寝たきりになると当然コギさん本人も不安だったり動けないことでストレスが蓄積します。怒りっぽくなったり、人間の睡眠時間内でも夜鳴きで何かを要求します。人間とは異なり表情や発する情報が少ないですから、要求を読み取るまでに疲弊します。

ここからがDM闘病の本番と言っても良いくらいに過酷な生活が待っているのですが、それは当のコギさんと共に日々を歩める期間が残り少ないということでもあります。どうかご家庭をお持ちの飼い主さまは他のご家族のご理解とご協力を仰いでください。
そして身体を横たえるコギさんに出会えたことに今一度、喜びを感じてください。

「あの時、もっとできることがあったんじゃないかな」

コギさんが旅立った後で少なからずも確実に抱く感情ではないでしょうか。
ただ最善の方法を常に取ることは不可能なのです。だからこれは後悔ではありません。

僕から切にお願いします、可能な限りで構いません。
『その時』までDMコギさんの傍に身を置き「ありがとうね」と心で呟ける気持ちを忘れないでください。

コーギーさんと健やかに

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