ロンさん、DMステージ3、過ぎゆく夏の風景
お外は楽しいですねぇ
2016年、梅雨のころを迎えるようになりました。気温も上がりはじめ、寝たきりの犬さんには「暑さ」はかなりの負担です。クーラーは寒いくらいの設定で下半身は薄めの毛布を掛け、家内が冷却材の応用で発売されている「ひんやりシート」なるものを購入し、表面の冷たさがなくなった時点で体勢を変えると同時にひっくり返し、再度身体全体の熱を消していくという毎日を送っていました。
病態が進むと呼吸そのものがし難くなり、頻繁な呼吸で体温調整をする犬さんへは悪影響になってしまうので、体温の上がりすぎには気を付けてあげてください。コーギーさんは寒い国の犬ですので多少人間が寒いと思っても平気であることは共に季節を重ねた飼い主さんの皆さんもご存知かと思います。
ひゃー、気持ちいいですよー
最初の写真をご覧いただければわかるかと思うのですが、この時期からロンさんの表情に笑顔の中にもある種の「疲労感」が感じ取れるようになっています。
前足自体も上体を支えきれなくなりはじめ、停止している状態では前足の接地面が肉球だけでなく肘付近にまで達し「ハ」の字に開いて何とか立っている状態、このころに4輪の限界を感じ取りました。
気持ちは元気です、食欲もあります。なのに体が動かない、これは活動的な動物、ことコーギーさんにとって非常にストレスになります。できるだけストレスを解消できるよう天候、気温の機会をうかがっては排泄も兼ねて家内は外に連れて行ってくれていたようです。
ロンさんはボール遊びや何かを咥える動作がとても好きでしたので、「ぶたさん」を軽く投げてはうまく咥え、こちらが大喜びするという毎日を過ごしていたことをよく覚えています。
このぴゅーぴゅー楽しいんですよ
またロンさんが我が家に来てから長らくおつきあいしていた「コロちゃん」という犬さんがあまり長くないという話を聞き、僕らとロンさんでご挨拶に向かいました。ロンさんはコロちゃんの飼い主さんであるおじさんが「会うたびにおやつをくれる」ので大変気に入っていて河原の遠くからでも僕らより先に見つけては「コロちゃんのおじさーん!」と駆け寄っていたものです。
コロちゃん自身も老化が急激に進み、体が3分の2程度まで縮んでおり「犬は歳を取ると赤ちゃんに戻っていく」という話は本当なのだと驚いたものです。
ロン「コロちゃん、たいへんそうですねー」
コロ「あ?そっちもそれなりじゃんかよー」
介助もさらなる配慮が必要になり、自力での動作はほぼ首から上以外は利かなくなりました。口は動くので「グリニーズ」という堅めのおやつをあげて「かじる」ことによるストレス解消を続けていました。DMは神経を冒す病ですので内臓系に大きな異常がなければ食事に関しては本人が嫌がるまではあげ続けてもいいのではないかと思います。
いつも通りの食事、いつもの通りのおやつ、食べ慣れた環境がロンさんには合っていたようです(もちろん減量)。
暑いのは大変ですねぇ
(3/21追記)
我が家ではこの夏のためにロンさん用の小型送風機を買いクーラーの風が一番当たるところに置くようにしていました。
まったく別の話ではありますが、このころに「ポケモンGO」がリリースになり、僕自身はこれを目的とした外出が平日休日問わず増えるようになりました。
正直、このゲームがなかったら僕はロンさんに怒られていたかもしれません。開発会社の方にこの場を借りてお礼申し上げます。
梅雨が明けたある日、長い通勤の始まりのバス停で見上げた朝の空に台風一過でかかる虹を見て、僕は一つの決断をします。
お金がないなら家を売ればいいや、と。