コーギーと共に過ごす【車いす犬として】

こんにちは、管理人です。

今回は変性性脊髄症(以下:DM)発症から後ろ足の麻痺が進行し、車いすを導入したとき飼い主様ができることや留意したい点など「車いす生活」に特化した内容を経験と昨今の事情を踏まえてご提案させていただきます。
後ろ足の自立が不可能になると散歩などこれまでのルーティンに大きな支障が出てまいります。それを回避するためには車いすを利用すること以上により良い方法はないといっても過言ではありません。それだけ車いすの重要性がコーギーさんにはあります。我が家のロンさんが車いすを利用したときの記事もご参考になさってください。


DMを発症したコーギーさんにとって車いす生活は最期まで続くとお考え下さい。DMは下半身から徐々に症状が悪化し、前足の麻痺を経て呼吸機能の低下まで招く厄介な病気です。症状の進行に合わせて車いすの形状も変化させる必要があり、その都度に起こりうる危うい事象への対処を迫られ飼い主様は多少なりとも気を揉むことが増えることになります。

装着時から気を付けたいこと

結構前にTwitterにて以下のようなツイートをしました。


犬さんは全身を毛に覆われており、地肌に対する刺激には比較的弱いように感じます。車いす装着直後は特に地肌が接するところを細かく確認し毎日の散歩帰りに異常がないことを確かめることが重要です。また、車いすでも走ることができるような初期の段階では転倒や爪先のケアも怠らないようになさってください。当然車いすも消耗品になりますから機体そのものに「呉5-56」など潤滑油を逐次適用するメンテナンスが必要になります。
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自転車などに使う機械油でも問題ありません。常にスムーズな回転が行えるよう汚れの排除を続けましょう。ロンさんは川遊びが大好きでした。車いす装着直後はまだまだ元気で車いすのまま泳げたりもしました。

冷たくてスイスイですよ

病気の進行を極力遅らせるための筋力維持としてコーギーさんが疲れ切ってしまうまで遊ばせてあげる方が良いと感じています。ただ性格にもよりますので飼い主様の意向で加減をしてあげてください。
ロンさんの場合など黒い部分を含んだコーギーさんですと動きが鈍りだしたときに夏場は黒い部分に熱をこもらせてしまうのでガーゼ状の布をマントのようにかけ、霧吹きなどで湿らせた状態を保つと熱中症対策にもなりますのでお勧めです。走れなくなってしまうとどうしても熱を抱えて動くことになりますので殺人的な夏場が多い昨今では非常に気を付けたいところですね。

背中がひんやりですよ

女性の方では難しいかもしれませんが、可能であれば疲れた散歩帰りは車いすごと抱きかかえてしまうという手もアリです。下の画像だとどのあたりが地肌に触ってしまうのかがよく分かると思います。

こう見えてご主人は力持ちなんですよ
顔出しとか全然怖くないですねぇ。

歩行時は前足を常にチェック

2輪で散歩を続けられていても日々病気は進行を続けています。発症に気が付いたときのように常に動かせる前足に気を配り弱体化の兆候を察知するようにしてください。時期は個体差がありますが発症当初と同じような状態が前足にも確実に表れるはずです。特に地面を擦る音が聞こえるようになったら4輪への移行を考え始めてください。
買い替えもしくはカスタマイズを準備もしくは手順の確認をしておき、いつでも対処が可能な状況を構えておくことで飼い主様の心の余裕にもなります。症状が進行することで末期への道筋を感じ悲しくなる気持ちも大きくなると思われますが、コーギーさんのためと気を強く持つことが大切です。野生であればすでに他の動物の餌食になってしまう状態なのです。1日でも長く穏やかにコーギーさんと過ごすことを心に刻んで日々をお過ごしください。
この時点で長い距離を走ることは難しくなり歩行の速度も落ちますので車が多く走る大きな道には十分注意の上、いつものお散歩をお楽しみくださいませ。

なんだか体がうまくうごかないんですよ

4輪からはお腹回りにご注意を

4輪になったあたりからはコーギーさん自身も自分の異変に気が付くのと同時に体が思うように動かないことへの苛立ちから怒りっぽくなったり、表情が暗くなり始めたりすることが多く感じられます。4輪へ移行したということは自立が難しくなったことと同じなので必然的に屋内では伏せている時間が長くなります。また車いすの形状にもよりますが体の支点が腹部に移ります。コーギーさんの腹部は地肌が露出していることが多く、接触が多くなると自ずと擦り傷になりがちなので着脱時に抱きかかるなどでお腹周りに炎症や擦り傷が起きていないかを日々観察してください。

それでも毎日たのしいんですよ

ロンさんは4輪装着時には柔らかめの布を腹部にあてがうだけで大きな効果を得られました。4輪の車いすを始めて装着するときに主に地肌が接触する部分はどこなのかを見極め適切な対処を行うことをお勧めします。慣れないことで飼い主様もコーギーさんもご苦労なされると思いますが、関係者一丸となってできる限りの手を尽くしてあげてほしいと思います。

常時の介護が必要になるころへ

4輪で自力歩行できる期間というのは2輪におけるその期間と比較して非常に短く感じます。同時に屋内では介護の時間が増えてきます。自力で這いずり回ることができるうちはまだ良いのですが、その時間も非常に短いものになります。付きっ切りの介護が必要な時期に突入する直前と位置付けていただいて差し支えないでしょう。残された時間はわずかですがその時間を少しでも穏やかに過ごすための手段を次回、連載の最終回としてお送りいたします。

余談
今回の記事投稿まで間が空いて申し訳ありませんでした。精神疾患は非常に厄介で前触れなく症状が軽快したり悪化したりしますので、どうしても定常的な記事の投稿が難しくなりますがご容赦ください。皆様の温かい気持ちがTwitterを通して伝わってきたことが幸いし、早めに記事を投稿するまでになりました。この場を借りてお礼申し上げます。
今回の執筆は少々無理をして書いている状態なので表現がいつもより輪をかけておかしかったり、誤字等があったりするかもしれません。加えて言葉がうまく紡ぎだせないためにロンさんに多めに登場してもらったりしました。ロンさん、ありがとねー。

お大事になんですよ

コーギーさんと健やかに

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