管理人が思う獣医師さんのとの向き合い方
こんにちは、管理人です。
季節の変わり目に体調を崩されてはいませんでしょうか。
もちろん、管理人は崩しました。えぇ。
今回はDMやコーギーさんに限らず管理人が経験してきた獣医師さんと「合う」「合わない」を見極めるヒントをこれまでの経験の中で培ってきましたので、それを当サイトをご覧いただいている方にも参考にしてもらおうと考えて、記事を配信しています。
ただし一般論ではなく数人の獣医師さんとの経験則ですので、これが全て活用できると言う保証はないことを事前に申し上げておきます。今、振り返ってみてどんな点が管理人とウマが合っていたのか、納得いかなかったのかを思い出しながら書いています。
病院の立地
もしもの時にすぐに連れて行ける位置にあるかどうか、です。車をお持ちの方であれば病院に駐車場が備わっているとか、あまり使われないコインパーキングが比較的近所に点在することも大切かと(管理人は車非所持)。通勤通学や散歩の通り道にある、と日常に組み込まれた場所にあることも望ましいのではないでしょうか。
一刻を争う事態の時を思うと立地条件は一考の価値があります。
待合室、診察室が清潔である
清潔「感」ではダメです。いくらでも誤魔化しが効く部分ですし医療という観点からこれは当然ですね。一見小綺麗に見えても床の隅にホコリが溜まっていたり、試供品の期限が過ぎていたり、診察台で粗相があるとその処理が遅く不満そうにしたり、と目視で確認できるところはたくさんあります。
他に見るべき点としては診察服、直前の患者さんの診察などで汚れたままであったりする場合は衛生面に配慮が不足しているとも考えられても仕方ない部分です。
きれいなものはみんな大好きなんですよ、はなにらー
飼い主さまへの状況説明が分かり易い
飼い主さまは動物医療の素人です。対して獣医師さんはいくつもの修羅場を経験してきた猛者であり専門家です。知識と経験の量に大きな乖離があります。その溝を埋める努力を行ってもらえてると実感できるかという点です。専門用語や流行りのカタカナ単語を多用したり、一方的に診断内容を飼い主さまの入り込む余地なく話すなど、診察を終えて帰宅してもなんとなくモヤモヤする感じがある場合は管理人には「合わない」獣医師さんでした。
仮に専門用語が多くてもそれを咀嚼して解説してくれる情報を紙面や口頭で提供してくれるとありがたいですよね。
また診察後、家での看病において明確に数値で対処法を提示してくれる獣医師さんは分かり易いです。例えば「今回出す療法食は毎日1缶、2時間おきに8分の1を与えてください」とか「室内の湿度は50%以下に抑えるように心がけてください」と言ってもらえればその通りに動くだけで次回の診察に経過を報告し易くなり、次の診察で処置やアドバイスを仰ぐ際の重要な要素になり得ます。ただこれは僕自身が「イチゼロ思考」にハマり易い傾向のためもありますね。加えて、数値化されたものを好み曖昧な幅のある修飾語を嫌うからなのかもしれません。
ひとつの生命と対峙しているか
これは獣医師さんとして当たり前の倫理観なのですが、健康保険の効かない動物への診療(一部例外あり)ですから日銭商売とも言えます。時々における病院の経営状況では余計な処置や投薬を行う可能性があります。
ただ飼い主さまがそれを看破することは非常に難しい話です。ただ、さして重度でもないのに高額な開腹手術を施したり、あらぬ程の短い間隔で検査を要求したりと多少でも違和感を覚える場合には、「わかりました」と言う前に率直にその必要性を確認してみてください。不満そうにするのか、明快に説明してくれるのかの違いは感じられるのではないでしょうか。
最近なら飼い主さまがネットで仕入れた知識を勝手に持ってきてクレーマー化され対応に苦慮される獣医師さんも増えたと思えます。それを受け入れた上で「今回はそうではないんですよ」と懐柔を試み、飼い主さまとの接点を模索する獣医師さんは管理人は尊敬できます。ただ飼い主さまも決して得た情報と異なるからといって処置に必要以上に異を唱えるとトラブルになり得ますので、十分な裏とりをすることをお勧めします。
先生もいろいろ大変なんですよ
状態の回復を喜んでくれるか
特に治ることがほぼ確定している中程度以下の外傷で活用できる判断材料として。理由ですが外傷性の診察は若い生体は比較的短期間で治癒することも多く、初診でかかる獣医師さんであればその外傷が治ってしまえばその動物病院の患者さんではなくなってしまうかもしれません。それでも治癒していることを(特に言葉や表情に出して)率先して喜んでくれる獣医師さんは管理人にとって「合う」獣医師さんでした。
そして、もう治る見込みのない病気でもその状態が一時でも改善や維持されていることにどう反応するか、でも同じことが管理人には当てはまりました。数をこなすためなのか診察や処置を流れ作業のように行い事務的な表情や言動をする獣医師さんにも偶然かかりましたが、管理人にはそれを「合わない」と感じ転院をしています。
治療の選択肢を飼い主さまに与えてくれるか
体調不良の治療と言ってもアプローチは様々です。時にはいくつかの選択肢がある場合があります。これを飼い主さまにリスクも含め複数提示し選択させてくれる獣医師さんに対しては「納得感」が得られました。決して「自己責任」なのではく、飼い主さまの望む生活に近づけてくれる存在として補佐をしてくれるか、という点になります。
人間がかかる医師でも同じであるように感じます。一時期流行った「インフォームドコンセント」なる言葉の潮流は獣医師さんとの間でも必要なことだと言えます。なぜかこの言葉は廃れてしまいましたけど動物医療にも言える概念ではないでしょうか。
ネットの口コミやSNSはアテにしない
これはどんなサイト、どんな媒体にも言えることです。管理人は現在日本のネット環境を非常に敵視している一因として「造られた評価」が蔓延し、それを元に行動してしまっている人が多く見られることにあります。「儲かりさえすればモラルは関係ない」という思考が跋扈してしまい、命を扱う職業でさえもその標的にされているのが現状で「口コミサイトを評価する口コミサイト」とか作れば儲かるんじゃないかと思えるくらいです。
「悪事千里を走る」という言葉があるように人間の性として悪いことほど早く伝播し、悪い扱いを受けたことほど他人に伝えたくなるものです。そして獣医師さんという専門職において無意識に「動物の体調不良を治すのが当たり前」というやや傲慢な認識を社会から感じませんか?自分になくても日本に住む人たちに管理人はそんな印象を持っています。実は獣医師さんにとって必要以上に負担がかかっていることでも、診察を受ける側がその負担を汲むことを行っているかは疑問の余地があります。動物医療に限らず己の「無責任」を他者の「自己責任」に転嫁しているだけに管理人は昨今見えています。
獣医師さんも感情を持った人間ですし、日々の診察で心労も多いかもしれない。もう少し慮った行動が増えてほしいと感じています。
みこも野良さんではいい人もいたけど苦労したのですじゃ
最後になりますが、多少の通院で印象が悪かったからといってすぐに転院を考える、いわゆる「ドクターショッピング」は人間同様に避けるべきでしょう。より良い対応をして頂ける獣医師さんに巡り会えれば幸運なことではありますが、それを求めすぎると飼われている動物に関する特徴や情報が一元に蓄積されないことで過去の症状との比較ができなくなります。これでは重篤な状態に陥った時の適切な対処がより困難になることも想定されます。
繰り返し受診することでその子の「受診時のクセ」というものは、さすが獣医師さんだけあって個体ごとに覚えているものです。長く動物を飼われた飼い主さまであれば、かかりつけの獣医師さんへの受診で心当たりがあるのではないでしょうか。
おわりに
管理人は獣医師さんに対して「良し悪しの評価」を推奨しているわけではありません。「折り合いをつける」ということに主眼をおいて受診して頂き、それでも不満があれば転院を考えるという手順を使っていただくための判断材料を提示させていただいています。
とにかくネットの評価は過信しないでください。
1990年代のネットは漫画付き百科事典に近いものを感じましたが、今や「投稿型のムー」に似た位置付けがふさわしいと思っています。
先日、あの「ムー」が「記事に誤りがあったと謝罪する」という洒落たニュースが出る時代まで来ましたので、内容が誤っていても謝罪すらしないことが多いインターネットの「情報」は「ムー」未満になったのかもしれません。
なお「ムー」は僕はむしろ好きな部類の雑誌であり、貶めるために引き合いに出しているわけではないことを申し上げて結びといたします。
また次回。